【現代中国語描写文法】第一節 中国語と現代中国語『現代漢語描写語法』 | 中文系.com

【現代中国語描写文法】第一節 中国語と現代中国語

現代中国語描写文法
第一節
中国語と現代中国語

中国は多民族国家であり、国内に56の民族が存在する。人口の90%以上が漢民族である。56の民族が使用する言語は129種にも及ぶ。中国語は漢民族の言語であるが、現在では回族や満州族も使用している。

現代中国語(普通話)は、現代の漢民族の共通語であるだけでなく、国内の50以上の少数民族の共通語でもある。6つある国連公用語の1つでもある。

中国語は、シナ・チベット語族における中心的な言語である。

インド・ヨーロッパ語族の諸言語とは対照的に、シナ・チベット語族の言語は音声面で顕著な特徴がある。各音節が一定の声調(トーン)を持ち、それによって意味を区別するのである。語彙面の特徴は量詞(助数詞)があるということである。ただ、シナ・チベット語族に属する言語のそれぞれの状況には違いがある。一部の言語(チベット語、ジンポー語など)の量詞はそれほど多くないが、中国語は量詞が極めて豊富な言語である。シナ・チベット語族の言語の多くは、語気を表す助詞(語気助詞)を持っている。助字は「中国語特有のもの」と馬建忠は考えた。これは中国語とインド・ヨーロッパ語族との比較で言ったことである。

中国語には古代中国語と現代中国語がある。古代中国語には、秦代以前の話し言葉を基礎とした書き言葉である文語と、唐代や宋代以降に記録された中国北部の話し言葉である古代方言とが通常含まれる。言葉は常に発展し、変化するものである。しかし、秦代以前から五四運動の時代まで一貫して文語が使用されてきた。それは歴代の統治者が文語の使用を推奨した結果である。もちろん、各時代の文語は多かれ少なかれ当時の話し言葉と混じり合ったものである。しかし基本的な構造は変わらなかった。どの時代の文人も古人の文章の範とすることに尽力した。つまり周代や秦代の文章がその模範となった。こうして書き言葉と話し言葉の間に深刻な断絶が生じるようになったのである。唐代や宋代以降になると、話し言葉に近い書き言葉というものが生まれ、文語と共存するようになった。これが唐代や宋代の「語録」、宋代の「平話」、元代・明代・清代の戯曲や小説の「白話」である。「語録」の多くは、仏教徒が禅師の言葉を記録したもの、理学家(宋代の性理学を説く儒者)の門徒が師の言葉を記録したものである。問答形式がよく用いられ、より話し言葉に近づいた表現である。「平話」の多くは、大衆に向け口演しやすいよう、歴史物語や民話を口語で叙述している。流行した「三国志(演義)」、「水滸伝」、「西遊記」、「紅楼夢」などの小説は、どれもある程度話し言葉に近い「白話」の書き言葉である。そのため、唐代や宋代の「語録」、宋代の「平話」、元代・明代・清代の戯曲や小説の「白話」に登場する言語は、通常、「古白話」と呼ばれ、これを近代中国語と呼ぶ人もいる。

現代中国語には広義と狭義のそれがある。広義の現代中国語とは、北部方言・呉語・広東語・湘語・閩語・贛語・客家語などの南部方言を含む全国で話されている方言の総称である。狭義の現代中国語とは、北京の発音を基準とし、北方方言を基本方言とし、模範的な現代白話文作品を文法規範とした普通話を指す。通常、現代中国語といえば、後者を指す。また、現代の一般的な中国語は、国語、華文と呼ばれることもある。

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■出典:

書名:現代中国語描写文法(现代汉语描写语法)
主編:張斌
出版社 : 商務印書館
出版日期 : 2010年10月10日
言語:中国語
ページ数:1306ページ

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