曹操の真の姿 6(品三国/閲読中国史) | 中文系.com

曹操の真の姿 6(品三国/閲読中国史)

しかし、それでも『毛宗崗批評「三国志演義」』では「これはやはり曹操の抜きん出た点である」「やはり裏表のない小人と言える」と述べられている。なぜか?これが別の人間であれば、反対に、天下の人がみな自分にすまないことをしようと、自分が天下の人にすまないことをしてはならないと言うに決まっているからである。しかし、実際はどうか?実際には誰もが曹操と同じようにするだろう(世の中で誰がそのような心を持っていないのか問うてみよ)。しかし、「誰がそれを口にできるのか」?誰もが正人や君子を装うが、曹操だけがはっきりと言ってのけた。少なくとも、曹操は狡猾な言葉を堂々と口にした。彼は「真の小人」なのであって、「偽君子」ではない。なにしろ世の中には偽君子が多すぎる。だからこそ『毛宗崗批評「三国志演義」』ではここが曹操の抜きん出た点だと述べられているのである。毛宗崗父子は曹操を好ましく思っていなかった。その二人が揃ってここが曹操の抜きん出た点だと言っているのだから、やはりそういうことなのであろう。

実際のところ、狡猾さの中に誠実さがあり、あるいは時に狡猾、時に誠実というのが、まさに曹操の特徴の一つである。『三国志・武帝記』裴松之の注で引用された『曹瞞伝』によると、西暦200年、曹操と袁紹が官渡の戦いで決戦を迎えた際、袁紹の陣営から許攸が逃れてきた。許攸は席につくとすぐに「貴軍の食糧はどれくらい残っておりますかな?」と聞いた。曹操は意表を突かれて、「少なくとも1年は持つだろう」と適当に答えた。許攸は無遠慮に「違う!もう一度言ってください!」と言った。曹操は「まだ半年は持つ」と言い直した。許攸は冷笑し、「古くからの友人よ、あなたはおそらく袁紹に勝つことを望んでいないでしょう?なぜ、いつまでも本当のことを言わないのですか?」と言った。曹操は聡明である。許攸が情報を持っているか、そうでなければ考えを読まれており、隠しきれないことを理解した。また、これ以上本当のことを言わなければ、許攸の信頼と協力を得ることが難しくなる。そこで「先ほどは冗談を言ってみただけだ!正直なところ、せいぜいあと一か月だ」と笑って答えた。曹操が本当のことを言っていると見た許攸は、戦局の分析と攻略策を洗いざらい伝え、続く一戦で袁紹は再起不能となった。

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