中国語学習で最も重視すべきはリスニング | 中文系.com

中国語学習で最も重視すべきはリスニング

中国語学習で最も重視すべきはリスニングです。


いわゆる外国語の4技能として、スピーキング・リーディング・ライティング・リスニングがあります。まずスピーキングですが、現実のコミュニケーションにおいてスピーキングはむしろ聞き手の力量(多くはネイティブのため、ほぼ最高クラス)に依存するため、バッファが大きいです。また、中国語は声調が誤っていると通じないとよく言われますが、実際はそうでもありません。何しろ中国大陸は広大です。標準的な発音で普通話を話すスピーカーはそれほどいないというのが実情です。特に地方や年配の方の話す普通話は、教科書的にはまったくでたらめな声調であっても、中国人同士であれば何度か聞き直しつつも、会話が成立しているケースは比較的多くあります。広東語や上海語といったほとんど別の言語のような方言ではなく、普通話である限りにおいては、多少でたらめな声調や発音であっても通じます。自信を持って大きな声で話せばかなり通じてしまうものです。通じない理由は、むしろ萎縮して小さな声でぼそぼそと話したり、尻切れトンボで最後まで話しきらないから、ということのほうが多いと思います。したがって、スピーキングについてはある程度、聞き手(ネイティブ)の能力を頼るということが可能といえます。

リーディング・ライティングはどうでしょうか?これらは文字を介在しているため圧倒的に明瞭であり、かつ理解する時間に余裕があります。文法を理解していれば、時間さえかければリーディング自体はある程度できるものです。特に日本人は漢字・漢文に馴染みがあるため、他の外国人学習者に比べてリーディングは圧倒的なアドバンテージがあるといえます。ライティングにしても、多少不自然な表現であっても、意味が通じる文を書くことはできます。

一方、スピーキング・リスニングは音声であり、瞬時の対応が求められる点に大きな難易度の差があります。ではスピーキングとリスニングとではどうでしょうか?まずネイティブが非ネイティブのスピーキングを理解するよりも、非ネイティブがネイティブのスピーキングを理解するほうが難しいということは感覚的にわかると思います。さらに、ネイティブといえども誰もが標準的な発音をするわけではなく、話し方の巧拙もあります。もちろんわかるまで聞き返すというメンタリティも重要なのですが、ケース・バイ・ケースで必ずしもそれが許されるとは限りません。特に外交やビジネスにおいてはシビアです。その意味で、スピーキングよりもリスニングのほうがよりハードルが高いと考えられます。

相手の言っていることがわからなければ、会話になりません。したがって、実践的な中国語を身につけるならば、リスニングに十分な学習時間を割く必要があると言えます。

ところで、相手次第で聞き取りやすさに雲泥の差があるという問題については、私も苦労しているところです。この能力を伸ばすには標準的な発音のリスニング教材だけでは不十分で、様々な用語、背景の知識を身につけることももちろん、一般人の話す中国語を多く聞くことが重要です。その意味では、ネットの動画には素人の会話が多くあり、字幕がついていることも多いので、学習にはもってこいです。私の学習時代にそうした教材は限られていましたが、テレビやラジオでの一般人の生の中国語を題材にした教材は、カセットテープが擦り切れるほど聞き込みました。この経験から発音までも格段にナチュラルになったことをよく覚えています。このサイトでは、そうした生の中国語を紹介していきたいと考えています。学習者にとって字幕の有無は死活的に重要であるため、紹介する際には極力文字起こししておきたいと思います。一緒にがんばっていきましょう。

補足ですが、上述の通り、スピーキングにはバッファがあるものの、真剣に練習し、優れた発音で話すことができれば、相手からの評価は非常に高くなります。それ自体がコミュニケーションや信頼関係の構築において大きなメリットですが、自信がつくことでモチベーションが高まり、学習の上で良い循環が生まれます。中国の方は中国語に大変な誇りを持っており、中でも発音については難しいものと考えられているため、外国人が良い発音で話せば、実力以上に評価されるという経験を、筆者は多くしています。それこそ、二言三言、良い発音で相槌を打っただけであったにも関わらずです。

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