共工触山
——淮南子|文天训
原文
昔者共工与颛顼争为帝,怒而触不周之山,天柱折,地维绝。天倾西北,故日月星辰移焉;地不满东南,故水潦尘埃归焉。
KEYWORD
■ 昔者
以前、これまで
■ 共工
共工(きょうこう)。伝説上の部族の首領。水神。炎帝の子孫。
■ 颛顼
顓頊(せんぎょく)。伝説の五帝の一。華夏部族の首領である黄帝の子孫。
出典・参考
■ 触
触れる、ぶつかる
■ 不周之山
山の名前。伝説上の山岳である崑崙山の西北部にあるとされる。
■ 天柱折,地维绝
天を支える柱は折れ、地を吊るす縄は切れた。 古代の人々は、天は円く8本の柱で支えられ、地は方形で4本の縄で吊るされていると信じていた(天円地方(てんえんちほう):古代中国の宇宙観)。(维:縄、绝:切れる)
史跡である「天壇」と「地壇」の形状は天円地方の思想をモチーフとしている。
■ 焉
ここでは「ここ(这、这里)」の意。
■ 水潦
河や湖。潦:たまった水。
■ 尘埃
ちり、砂。ここでは土砂、泥砂の意。
現代中国語訳
从前,共工和颛顼争着做天帝,共工发怒撞不周山,支撑天的柱子折断了,系着大地的绳子也弄断了。于是,天向西北方向倾斜,所以日月星辰都移向西北方向;大地的东南角塌陷了,所以江湖泥沙流向东南方向。
参考和訳
共工触山(きょうこうしょくさん|共工 山に触れる)(淮南子|文天训より)
かつて、共工と顓頊が天帝を争っていた時のこと。怒り狂った共工が不周山に激突すると、天を支える柱は折れ、地を吊るす縄は切れた。そうして天は北西に傾いたので、太陽や月、星は北西に移動した。そうして大地は南東に陥没したので、川や湖の土砂は東南に流れた。
解釈
地球は西から東に自転しているため、太陽、月、星は東から西に動く。中国の地形は、北西部が高く、南東部が低くなっているため、川や湖の土砂は南東方向に流れる。
古代人は、太陽、月、星の動きや水の流れの方向を説明できなかったため、神話を用い「天が北西に傾いている」「大地が南東に陥没している」ことがその理由であると大胆に想像した。不思議な神話にも現実主義的色彩が感じられる。
昔者共工与颛顼争为帝,怒而触不周之山,天柱折,地维绝。天倾西北,故日月星辰移焉;地不满东南,故水潦尘埃归焉。
——选自刘安等《淮南子·文天训》
从前,共工和颛顼争着做天帝,共工发怒撞不周山,支撑天的柱子折断了,系着大地的绳子也弄断了。于是,天向西北方向倾斜,所以日月星辰都移向西北方向;大地的东南角塌陷了,所以江湖泥沙流向东南方向。
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